抑うつ状態にならないために自己分析は必要だった

回復をすると決意してから、結果的には5年弱かかりました。これは20年間も通院と服薬を続け、普通のサラリーマンとして働きながら付き合ってきたからもあります。
ちゃんと休んで回復に努めれば、たとえうつ病と診断されても数ヶ月で戻れる気がします。

でも、私は戻れなかった。
回復のためにアレコレと取り組みました。それまで自己分析をする余裕もありませんでした。休みながら自分のことをまとめるような思考を巡らせたことは、後からかなり有効だったなと思い返します。

日記で振り返る

自己分析はどちらかというと、抑うつ状態から戻るためというより、二度と落ちないために自分を知ることに繋がりました。

だから今、回復から10年は経過しましたが、一度もぶり返すこともなく心身共に元気なのかもしれません。

個人差が大きいので、私の経験談は誰にも当てはまらないかもしれません。似たような方向性は試してみてはいかがでしょうか。

取り組みの中で、日記を付けました。

心拍数を測るのと同じように、客観的に知るきっかけになります。

ルーティングとしていたことを記録する以外に、自分の気持ちをそのまま書いたのです。書いた時の気持ちです。

内容は単純な現在の体調のことや、起きてからやろうと思っていたこと、食べたい物はなかった中で、○○を食べようかと思案したこと、取るに足らない考えがほとんどです。

テレビはもう観ていませんでしたので、ネットのニュースを読んで思ったこと。過去の出来事が思い起こされてイライラしたことなど、本当にその瞬間に頭にあったことです。

1年を経過した後、昨年の同月同日は何をしていたのか、読み返してみると、何故こんなことを考えていたのだろうと疑問に思う書き込みも散見されます。
徐々に回復している中、自分の思いも理解できない内容だったわけです。

そこで今年の今日、昨年はこう考えていたけど、今はこうだ。もしくは昨年同様変わっていないなど、変化も書き込みます。

1年と云わず、1ヶ月単位でも回復が進んでいれば、かなり思いも変わっていることでしょう。この発見が増えてきてからおかしな考え、考えすぎの内容、何を根拠としていたのかなど、同じ思いではなくなっていきました。

現在も日記は続けています。
ただ事実である出来事が数行、考えたことを数行といったところです。
どちらかというと、予定されていることを実行に移した結果の記録みたいな感じです。

あまり考えていることを書くことは格段に減りました。
元気な今は考えを書いても何も可笑しな事ではないのですが、そもそも考えないで生活できるようになったわけです。

事実だけは自分の考えではありませんから、今日は誰々が来た。何をしたと書き添えます。
明日は、来週は、次はこうしようと、ある意味で前向きな内容を考えているようです。

アウトプット作業

日記は効果的です。ただ、テキストファイルとして書き連ねても良いと思います。私もそうすることもあります。

このサイトはその内容を記事形式にしているだけで、以前にテキストファイルに書いたことをが元です。

パソコンである事柄についてアレコレと書くだけです。答えは要りませんし、オチも要りません。ただ、ダラダラーと書くだけ。

いわゆる、アウトプット作業です。

本を読んだりはもちろん、ニュースを読んでも、人に話を聞いても、すべてインプット作業で頭の中に溜まっていきます。
自分なりに思考することも外に出さなければインプットされたままでこねくり回しているに過ぎません。

一旦は外にアウトプットすることで、慣れると頭の中はスッキリしています。
全く考えないことはありませんが、ほとんどを深く考えずに忘れていくような感覚です。

抑うつ状態だと外出もままならず、ベッドの上で過ごすことも多いでしょう。どうしてもインプット作業に時間を費やします。
友人が話を聞いてくれるとスッキリするのは、アウトプットしているからですね。

友人も毎日付き合ってくれませんから、自分で消化するほかありません。

日記でもいいですし、テキストに書き出すだけで同じような効果になると思っています。

紙とペンを使う方が指を使うので良い作用みたいです。私もノートに書いていました。しかし、後で見返すことはないとはいえ、ノートや手帳が溜まっていくのがストレスでした。視界に入るからでしょうか。
今はパソコンの中で完結しています。もしも読み返すなら検索すればいいので楽ですね。

自己分析の結果

自分を知っているようで知らないことも多く、他人から言われたり思われたりしたことにピンと来ませんでした。
今はよく理解できます。

意外な事柄を苦手に思っていたり、自分では何でもないことが、こんなにあったのかと不思議でした。

自己分析というと大袈裟ですが、抑うつ状態ではそこまで考えが及びませんでした。余裕がないからです。
今は違います。むしろ余裕しかない感覚です。

断薬できたことが大きかったと考えています。
薬の影響がないので、頭がスッキリしているからです。

それでも、つい考え込んでしまう癖も見つかりましたので、今はアウトプットをすることを念頭にしていて、これ書こう、忘れるから書いておこうと、せっせと頭の中のことを書き出しています。

自分は几帳面な性格だと思っていましたが、実は結構アバウトな性格だったのに色々と考えすぎていたことも分かりました。だから、今はアバウトにテキトーに何でも実行することにしています。

ある日までにやることがあっても、いいや、当日か前日に一気にやってしまおう。実際に宿題を夏休みの最後の日にやる小学生と同じレベルで考えるようになりました。
現実的にそこまで前のめりにやる必要もないことが多いからです。

だから、今は予定は立てずに来週やる、来月やるというザックリとした計画や予定しかありません。

これまではいつ体調が悪くなるのか不安だったせいか、早めにキチキチとやらないと怖いような感覚でした。むしろそれが余計に疲弊する状態を作っていたと自己分析しています。

考えた大抵のことは実際に起こりません。
心配になったり、不安に思うことは、それ自体がストレスです。
今はもうそんな感じで生活できています。

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