断捨離して物を手放しポジティブ思考へ

うつ病と診断された人の中には、すぐに職を失う人もいるでしょう。私のように勤め人をしながら、服薬と通院で凌いでいる人もたくさんいます。

ほぼ誰にも病名がバレず、20年間も抗うつ薬と過ごした私でも、最後の最後は力尽きてしまいました。良くなったり悪くなったりの状態ではまともな社会生活は営めません。

独りに戻ってから、何も失う物はないので療養に専念しました。まさに人生を賭けた行いです。
結果、元の自分を取り戻してから10年は経つ今、回復期にはお金に困りました。

その中で断捨離は、療養中だからこそできたことでもあり、お金に関しても当時の生活の助けになったのでお薦めします。

回復してから行い、数年をかけて実行したので大きな結果は得られませんでしたが、終わってみれば回復には必要だった気がします。

所持品を精査して処分

私が取った具体的な断捨離方法をお話します。

先ずは処分する所持品を見極めることから始めました。まだ実際に行動しない段階です。

当時、仕事を完全に辞めずに、アルバイトに切り替えて生活していました。同じ職場の社長さんの好意で甘えさせていただいたのです。

普通に生活することもままならない中、この時は断薬して独自に回復しようと試みていたため、様々な事柄にトライしていた時期です。

実際に行動に移す前、寝ながらでも考えたのは、どれを残して何を活用し、何を処分するのか。
処分と言っても、捨てる物もあれば、買取してもられる物もあります。一部を捨てて残す物もあれば、全部捨ててしまうジャンルもありました。

後で買えるか買えないか

捨てる判断をしたのは至極簡単で、後でまた買えるものか どうかです。

そもそもの判断はおよそ三択でした。

買えない物をどうしたい?(感情)

  • 取っておきたいか? → そのまま残す
  • 要らないか? → 捨てる or 買い取ってもらう
  • 決められないか? → 一旦、箱にしまう

感情として残して置きたい方が多いでしょう。でも、そうなると片付きません。
断捨離をすると決めた決意があっても、なかなか難しいものです。

だから、後で「また買えるのなら思い切って処分してしまおう!」を判断基準にしました。

決められないのはまた近いうちに検討すればいいので、一旦は箱に入れて仕舞いました。

処分しようとした物

実際に処分した物をザッと並べてみます。細かくはまだありますが、主にこのジャンルです。

  • 書籍類
  • メディア類(DVD・CD、撮影した写真・ビデオ)
  • パソコンや家電製品
  • 衣服類(普段着、スーツ、小物、靴、布団やタオル)
  • 飾り物類(置物、ポスター・絵画・お土産など)
  • 大型の家具や寝具、バイクや自動車など

この中で後で買える物はたくさんあります。
とはいえ、全てを処分する必要もありませんから、金目の物かどうかも1つの判断材料になります。

例え僅かでも何かの足しになる

例として、書籍を仮に買い取ってもらうとします。街の古本屋さんは見かけなくなり、チェーン店へ持っていくことが多いと思います。

しかし、チェーン店では二束三文の時代です。今から2〜3年の間に購入した物であればマシですが、それ以上前の本は買い取り価格5円や10円が関の山です。手間を考えるとアホらしいですね。

そこで当時利用したのはオークションです。
例として挙げると、星新一の文庫本は、68冊をまとめて出品しました。約8,000円程度で落札されたので、1冊100円以上も値が付きました。

これは相当に古い文庫本です。まだ360円や400円程度で買えた頃の文庫ですから、経年劣化どころではありません。幸いなことに、当時は手に入れるのが難しい文庫だったので高値だったのです。

稀覯本でなければ、なかなか高値は付かないのが書籍です。
それでも5円よりマシならと、ついでに出品しました。自分としては100円になるならいいか、でした。

この頃は落札金がたまに入金していたわけですが、元々は自分が正規で購入した物であり、捨てていたら手にできないお金です。出品した作業賃と思い、その時に必要な物の購入費に充てました。

他にもCDアルバムも人気があるアーティストでレアならば、相当な金額になることがあります。DVDやBlu-rayも同じです。CDアルバムも1枚5,000円、映画DVDも10,000円と出品者も驚く金額で落札された物もありました。

これらメディア類だけでも、落札金額の合計は1ヶ月分の給料くらいにはなりました。
そのまま生活費に充て、その年に遣うことでアルバイトの身でもなんとかやりくりしたことを思い出します。

地道な作業が良かった

実は、買い取ってもらえてお金になるのはもちろんなのですけど、オークションで出品したのはそれ以上に効果的なことがありました。まるで仕事のように毎日作業する必要があったことです。

当時は他にもたくさん出品しましたが、1日単位で考えれば1〜2件分くらいの出品作業でした。

写真を撮って説明を書いて、開始価格を考えて、時々質問に回答するという作業です。絶対にやらないとダメなことは、落札されたら品物を送ることだけです。

他は気が向かなければ辞めれば良いし、そもそも毎日やる必要もありません。気楽なんです。
気楽とは言っても面倒な作業にはなりますが、これが程よい作業量なのです。外出も億劫な時期でしたが、発送しないとならないので、ここは頑張りました。

捨てた物

お金にもならず、取っておきたいと思えない物はそのままゴミ箱行きです。
ここはあまり深く考えないことです。

最初の基準である「後で買えるか?」、「お金になるか?」を満たしていないので、まさにゴミです。

どうしても残したい物があれば、それは1点か2点と決めました。
先程のメディア類でいえば、後で買えるけれど、今でも読み返したり何度も観る・聴くのであれば、現在進行形で使っていることになるからです。

基準としては、年に4回くらいの高いリピート率だった品はそのままにしました。

書籍類は古紙の日に、DVD類などはそのまま可燃ゴミとして処分しました。
中には友人が欲しいというならどうぞという感じです。

これに付随して、メディア類が収まっていた本棚やラックといった家具も要らなくなりました。
これらもバラして可燃か粗大ゴミに出しました。

入れ物って占める割合が大きいので、小物を整理しても結果的に部屋が広くなります。

衣類の入替は4シーズン毎

衣類については少し異なりました。
そもそも着られない洋服や、使わないバッグ類などが多数見つかったからです。

実際に着られて着ている洋服は少なく、新たに買い足すか買い替えしないとなりませんでした。
しかしシーズンにならないと分からない部分もあり、洋服類だけは4シーズン毎に選別して捨てました。

ただ捨てるのではなくリサイクルもしましたね。

古着として買取も経験しましたが、ブランド品で無い限り、買取はキロ単位なので1回で数百円程度でした。相当の数があるか、高価な洋服なら利用しても良いでしょう。私には縁がありませんでした。

他のリサイクルとしては、柄物ではなく、特殊な素材の服以外は切り刻んで掃除用の布で使い処分しました。

片付けだけでは無く毎日が大掃除みたいに掃除していたので、汚れ部分に使ってそのままゴミにすればいいので助かります。

かなりの数を布として処分したら、家中の大きな汚れが無くなったのが嬉しかったですね。

飾り物はほとんど処分

壁に掛かっていた装飾品は、先ずすべて取り外してから吟味しました。もちろん綺麗に拭くためでもあります。
結果から言うと、残したのは2点のみ。あとは全て捨てたことになります。

買い取りしてもらえるような品は持っていなかったのと、ほとんどがどこかのお土産です。
想い出の方が大きくて、商品としての価値はほぼありませんでした。

残したのは学校の先生に書いていただいた色紙と、海外旅行のお土産だった小さなヒエログリフだけです。

hieroglyph
hieroglyph

特段な想い出というわけではありませんし、安価な大量生産品です。とても気に入っていた図柄だったので残しました。

ポスターなど、壁に掛けてある物は意外とあるものです。1つずつ取り外してみると、単に飾っていただけで、自分には何も感じないものばかりでした。

冷蔵庫に貼ってしまうマグネット類もそうですし、予定もないのに予定表だったり、そもそもカレンダーがいくつもあったりと、壁面のスペースが何もなくなるのはスッキリしますよ。

置物はあまり持っていなかったのですが、1つだけ学校の卒業記念盾だけ残しました。逆に賞状類はすべて捨てました。

写真類の整理と処分

想い出といえば、それだけの価値しかない写真類はどうしたかと言いますと、捨てるのではなく封印しました。

後から見返すこともほとんどないのですけど、どうしても捨てられない気持ちになるのは理解できます。
後で買えるか?という問いは効きません。二度と手に入らないからです。

しかし、私の場合は自分の家族と別れてしまったので、要らないといえば要りませんが、万が一の場合に備えて1つの箱にすべてを押し込み封印しました。

若い頃からPCを使っていたせいか、画像データとしては膨大にありました。写真だけで3TBくらい?!
これも新品のハードディスクに収めて同じ箱に入れてあります。

これらとは別に、処分した物はほとんどを写真に収めました。
最後に記念撮影というわけです。
これは今でもアクセスできる場所に保存してあり、見ようと思えばいつでもできます。
写真に収めたから安心して捨てられたのかもしれません。

家電や大型商品

最後に大きい物になる家電や家具といった品は、やはりほとんどを処分しました。
ここでの基準は、明日も使うか?でした。

たまにしか持ち出さない家電はまた購入できるので真っ先に処分です。

  • DVD再生機
  • 小さな掃除機
  • ステレオミニコンポ
  • 人数より多い椅子、テーブル
  • 小さい収納コンテナ、タンス

同じものがいくつもあれば、1つに選別しました。
唯一、パソコンだけは買い取ってもらえるので、やはりオークションに出品しました。
昔のデジカメも携帯する音楽プレイヤーも何台も出てきたり、意外な金額が付いてそこそこのお金になりましたね。

リサイクル料がかかるので、つい億劫になってしまうのが大型家電です。
私も使わないか置いてあるだけのテレビやPCモニターが何台もあり、お金ではなく邪魔なのですべて処分しました。

今ではテレビはゼロ、PCモニターは2台だけという体制です。
壊れたら買い替えますが、大事に使う分だけ長持ちします。

買い替えるのもお薦めです。
どうせ処分するのに、リサイクル料以外もかかるため、新機種に買い替えるのも手です。
台数が多ければ結局は捨てないとなりませんが、1台新調することを思うとあまり未練はなくなります。

これら処分代は、これまで買い取ってもらったお金で工面できました。

自分の生活に合った物たち

性格によって物の扱いが異なります。どれが正しいというのはないと思います。
好き好きなので気にする必要もありません。

私の性格からすると、物が多く溢れているのは精神的に良くありませんでした。
むしろ足りないくらいが丁度良いみたいです。

私は家族を持っていた関係で、自分の意思とは無関係に増えてしまった物もたくさんありました。
独りで生活することを前提にしたら、半分も要らないという結果になっただけです。

結局は買い直す羽目になった物もいくつかあります。
全く同じ物を買い直すのは愚策ではありますが、手に入れられる物であればそれでも良いと思っています。
少なくても、心の回復をしている時期には必要が無かった物で、お金が厳しいときでもありその時はそれで良かった。
元気を取り戻してから「あー、やっぱり」と思い直して買い直したとしても、今は必要なのでそうした迄です。

ここ数年、また物が増え出しました。
元気になってから趣味嗜好が変わったこともあります。以前には無かったジャンルの物も増えました。

もっとシンプルに余白を楽しめるような生活にしないと、またどこかで病んでしまうかもと危惧しています。
物に囲まれ過ぎるとストレスを感じるのでしょうか。
今の自分の生活に合った物だけに囲まれていれば、どこに何があるのかもコントールでき、自然とポジティブな心持ちになる、と私は考えています。

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