何かに没頭して時間をやり過ごす

「やり過ごす」と聞くと、なんだか問題を先送りしているみたいで、少しネガティブに感じるかもしれません。いずれ良くなるための意味で、むしろポジティブなことです。

抑うつ状態に関わらず、心身に不調を感じたら、別のことに没頭することは有効だと実感しました。

よく言いますよね。大人になって離婚やら失恋、身内の不幸、事故に遭うなど、精神的にダメージを被った時「しばらく目の前の仕事に集中して頑張ってみたら?」

これは的を射ている助言だと思います。しかし、抑うつ状態だとすぐに仕事はできません。行動を起こす余力が残っていない状態だからです。特に外出もままならない時は本当にツラいものなのです。

では、どうしたら?

没頭すると追い出せる

ストレスの原因になっていることを、積極的に頭から追い出すのはメンタルが強い人はできるかもしれませんが、私には到底無理でした。

何かに没頭すると、追い出すのではなく弾き出せた印象です。ストレスが入る余地をなくしてあげるのです。本来はそれがお金に替わる仕事なら言うことはありませんが、抑うつ状態であれば別のことに没頭しましょう。

何かに没頭している間、ツラさが和らぐ時間でもあり、僅かずつでも下降基調が下げ止まる経験をしました。

これは軽いストレスにも有効で、人それぞれ普段から自然にやっていることだと思います。だから趣味があると良いですね。

受動的な楽しみ

抑うつ状態だと、何事にも楽しめないこともあり、選択肢はあまりないのですが、私は映画を観ることをしました。

今ではビデオオンデマンドで自宅のPCやスマホで視聴できます。仮にお金がかかっても数百円単位です。

外出がツラい時は映画館に行くこともできませんから、今の時代はある意味で助かりました。

外出ができるようになるまでは、受け身のまま楽しめる何かが良いと思います。

——ちなみに、映画のジャンルは日本映画が最適でした。なんとも切ない悲しい物語の方がまともに観られました。銃撃戦であったり、アットホームな物語はキツかったです。

掃除と片付け

元気を取り戻した後は、好きな音楽を流して聴くことだったり、好みの世界観がある本を手に取ったりと能動的に楽しめます。もし外出ができるならば選択肢は多くなると思います。

少し良くなったのなら、受け身ではない選択肢として、掃除と片付けはお薦めです。今も実践しています。

ゴミを無くす意味での掃除と、物を仕舞う・整理する片付けは、片付けの方がやや難易度が高くて疲弊することもあるので、最初はクリーンナップの掃除をお薦めします。綺麗な場所は気持ちは良いですからね。

普段のように掃除をしても良いのですが、せっかく時間があるなら全体的というより、細かい部分の掃除に精を出すと没頭して時をやり過ごすことができます。

例えば窓拭きではなく、サッシの溝を掃除してみる。普段は使わない洗剤を使って綺麗にしてみる。私は熱帯魚を飼っているので水槽の入れ替えに没頭する。

なかなか日常的には掃除できていない箇所を細かく掃除してみると、休み休みでやるからか、予想より重労働で時間もかかってしまいました。

片付けは人によりツラさが増すかもしれません。食器やカップ、洋服、書籍の整理などが私にはちょうど良かったです。その場から移動せずに作業できると身体は楽です。

捨てることもできれば、数も減ってスッキリとした気持ちになれると思います。

やり過ごしてストレスを追い出す

時をやり過ごすと、少しだけ精神的には楽になると思います。

結果的に、何かに没頭している時間は原因のストレスを感じることも減り、続けていると頭のなから少し追い出せている状態です。

元通り回復すれば、その原因は取るに足らない出来事と感じるかもしれません。

やり過ごすことは、先送りしたようでも、必ずしもそうではありません。後で取り組まなくても良いのです。なかったことにはなりませんが、あまり考えないでスルーさせるため、ここではやり過ごすと表現しています。

私は克服した今も、掃除や片付けはストレスが多くかかった時に敢えてしています。日常的に掃除を頑張らなくてもいいのです。それなりに掃除の行き届いた場所になっていますから、日々の掃除や片付けは簡単に済ませられます。

考えすぎは良くないのですが、病的な状態であれば仕方ないことだと思います。できるだけ積極的に考えないで済むように、動けない状態でも何かに没頭して頭から追い出してみましょう。ただ、映画を観たり、掃除をしたり、それだけのことですが、意外な結果になったと振り返って思い出しました。

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