価値観は人によって異なります。これは仕方が無いことです。では、自分の価値観はどうでしょう?
私がうつ状態を克服した後に感じたのは、これまで自分は”善い人”であり過ぎたということです。
いわゆる”お人好し”という性格です。
本から学んだり、諸先輩に教わった経験で「人が善すぎるから気を付けろ」という趣旨は知っていました。それでも逃れられませんでした。
実は、うつ状態を克服した今、あまりお人好しではなくなっています。そこまで考えない自分が居るからです。
あまりアンテナが張らなくなったこともあり、逆に失礼な言動があるような気がします。(気が付きませんが)
逆説的なことになりますが、うつ状態だったからお人好しが加速していたと言えます。
だからまた疲弊する。
悪循環でした。
悪ではなく善くない(かも?)レベルの話
お人好しを辞めたら悪人になってしまうのは違います。善から悪へ一足飛びは、なかなか難しいものです。
やや善い人を辞めるだけであり、中立へ寄るだけの話です。
お人好しが全開が100としたら、80くらいへ落とすわけです。善い人に違いはありません。
これが難しく感じていて、正しい対処方法は分かりません。だから、今もまだお人好しからは逃れられていません。時々ですが自分の中で気が付きます。
何でも2つ返事したくなる性分ですし、何かと頼られる存在でもあったため、身軽にやっていたつもりでした。でも、相当の負担だったのです。
今はもったいぶる感覚です。
- 直ぐにできるけど一旦は保留する。
- 相手が気付いていないことを、聞かれるまで教えてあげない。
- やりたくないことを無理しないでやりたくない雰囲気を出す(結局やるけど)
少々、嫌な性格に感じてしまうなら、お人好しの仲間入りです。
正直、これを念頭に置いていて実践しても、嫌な人はもっと露骨ですし、結局やるだけマシなレベルなんです。
頻繁にならない善い人
皆さん自分を守るための防御方法なんですよね。
私としては納得できないものの、お人好しが過ぎてしまい、また疲弊してうつ状態に陥るのは避けたい。
でも、全く非協力的で嫌みな人になるとは違います。
ここは!というタイミングではお人好しが全開でも問題無いと思います。むしろそうした方がいい。
頻度の問題 なんだと思っています。
お人好しな状態って、ほぼ全てにOKみたいな感覚です。これでストレスを抱えないなら問題はありません。しかし、ストレスフルになるなら全ては一旦断るべきだと痛感しました。
自分に無理させないのをコントロールするのも自分自身なので、受け容れてもらおうとすると、ついつい何でもOKしてしまいます。
過去、嫌われる勇気という本が売れました。極端にならずとも、別に皆に好かれる意味はありませんからね。
お人好しを辞める。
私はうつ状態を克服する前段階で自分に課した1つの課題でした。
とにかくストレスを軽減しないとなりませんから、一点集中になるよう仕向けました。
程度の問題
お人好しは別に悪いことではなく、むしろ善い人なのだから誇るべき性格です。
ただ、それで人生が上手くいかないか、うつ状態といった病的になってしまうなら話は別です。
頻度の問題とともに、程度の問題(度合いの問題)だと思います。
たまには良いけど、善人としてもそれなりのレベルで十分なんです。
「一日一善」と言いますが、月に1回くらいで良いのです。なんなら年に1回でも良い。
例えば、田舎ではまだまだ大変な町内会活動があります。
この役員になってあげるのは年に1回のことですから、頼まれたら嫌な顔せず引き受けてもOKなレベルです。
かといって、役員になったのだから、アレコレと注文を付けられても無視するか断ります。これも全くOKなレベルだと思います。もう役員を引き受けてあげたのだから、それ以上の過度な要求は毅然と断る。それで嫌みを言われたとしても、誰もなりたがらない役員を辞められたら皆が困りますからね。
個々の大きさの問題、度合いもありますから、自分にとって小さいことはお人好しでもいいけど、ちょっと大変なことはNGとしています。
大変なことだから頼まれるわけで、ほとんどはNGで良いのです。
皆が大変だと感じているから頼まれるわけです。そんなのお金で解決するか、自分でやるかであり、人に頼む時点でおかしな話なんです。
お人好しは、ある意味で安請け合いの部分もありますから、自分の価値を下げるだけです。もったいぶってちょうど良い気がします。
病的ではなければ気にならない
ここで書いていることは、あくまでも不健康で病的な精神状態の場合です。お人好しになると悪循環に陥りますから、どこかで歯止めは必要だと思います。
心身の健康を取り戻すなら、一旦はこれまでの自分の性格も見直して行動しないと、なかなか抜け出さなくなることがあります。少なくても私は疲弊していました。
うつ状態を克服した今、実はお人好しかどうかは全く気にしなくなりました。振り返って反省する部分はあっても、別にストレスになっていないならどちらでも構いません。
逆に鬱々としてしまうようなことと分かれば全部断ります。心身が疲弊するのはもう二度とご免だからです。
お人好しを辞めても、善くもなく悪くもない人になるだけで、犯罪でもありません。気楽にお人好しな状態は辞めましょう。
物凄く元気になったら、また元通りでも今度は大丈夫かもしれません。
でも、私は絶対にお人好しにはならないよう過ごしますけどね。
